政治哲学とは

いにしえの哲学者たちは、迷える阿室礼子に持論を説いていきます。最初は簡単に説得されてしまう礼子ですが、対話を重ねていくうちに少しずつ・・。日本版『ソフィーの世界』とも呼べる礼子の成長の様子も見所です。

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いにしえの哲学者との対話は礼子の心に変化をもたらす

ic_clock.png火付け役はサンデル教授?
ーバード大学、マイケル・サンデル教授。その『白熱教室』をきっかけに、日本でなじみの薄かった政治哲学への関心が高まっています。政治哲学は「正義とは何か」「自由とは何か」など、政治のあるべき姿を探求する学問です。古代ギリシャで生まれ、時間や空間を越えた普遍的なテーマを扱う政治哲学ですが、ただの骨董品としてではなく、それぞれの時代の危機的状況に応じて発展してきました。

ic_clock.png佐門准教授と女子大生・礼子
編の舞台は東京郊外の五流大学、ノワール学院大学。准教授、佐門哲人は政治哲学の専攻。それなりに優秀ですが、極端に「空気が読めない」佐門先生は、あるきっかけで二年生の阿室礼子と出会います。勝気でちょっと我侭だけど、色々なことに真剣に悩んで答えを見つけようとする礼子。佐門先生のマイペースぶりに反発を覚えながらも、礼子は「考えること」の重要さに目覚めていきます。でも、佐門先生にはある秘密が……。

ic_clock.png授業に出る、出ないは私の自由?
トーリーは礼子の悩みや疑問を軸に展開していきます。第1章のテーマは、「大学の授業に出ないことは自由?」。五流大学ぶりにうんざりして大学にこなくなった礼子は、ノワール学院を辞めて他の大学に入り直すことを希望します。でも、それには家族からの反対が。これに反発して、「自分の問題を自分で決めるのは自由だ」という礼子。果たして礼子の主張は、成り立つのでしょうか?

ic_clock.pngロック、カント、アレントの思想
話には、ジョン・ロック、イマヌエル・カント、ハンナ・アレントなど、この世にいないはずの哲学者が登場します。暇を持て余しているいにしえの偉人たちは、対話を重ねることで、悩める礼子に「考える道しるべ」を提供します。第1章ではロック、カント、アレントの三人が、「自由とは何か」を政治哲学初心者の礼子に語ります。共通のテーマを、それぞれの哲学者がどんな風に捉えるかが、見所の一つです。

ic_clock.png礼子は授業に出ることに決めた
学者たちの意見は重なるところもありますが、ほとんどはお互いに食い違います。三者三様の意見を聞くなかで、礼子は自分の悩みや疑問に対する答えを探っていきます。第1章では最初、授業に出ないことや大学をやめることの自由を主張していた礼子ですが、最終的には授業に出る決心をします。それは、「自由の別の意味」を知ったからでした。そしてこれは、礼子にとって政治哲学の冒険の始まりだったのです。